ーどんなトレーナーですか?ー

トレーナーにもいろいろあります。スポーツ選手のトレーナーと、ボディビルのトレーナー、高齢者のためのトレーナー、ダイエットジムのトレーナーと、ちょっと思いつくだけで、これくらいありますが、私は健康的でカッコいいボディ作るお手伝いをするトレーナーです。元々運動は嫌いで苦手なので、スポーツはからきしダメ、それと、家系で生活習慣病が怖いので、時に健康にマイナスでも追い込んでいく極限のボディビルも難しい。なので、まずは、健康的に、そして、年齢に応じたカッコいい身体を目指すのが、私の原点で、同じような方に指導しています。加齢による体力や筋力の衰えへの対策という点も重視しています。準大手のダイエットジムのマネージャー経験もあるのですが、体重を減らすことだけを目的とするなら、食事制限の指導をすればほぼ目標達成となります。ただ、短期で食事制限をかけて大幅に体重を減らすと、リバウンドしやすくなり、むしろ健康に良くないので、あまり我慢せず、じっくりと食生活を改善するという指導をメインにしています。もちろん、リバウンド覚悟で短期でどうしても、例えば、ブライダルダイエットとか、同窓会ダイエットとか、そういう目的のときは、その当日まで、できるだけ絞るってこともしますが。元々、運動嫌いの食べるの大好きの駄デブ出身ですから、運動が好きで肥満や食事制限の無縁の生活をしてきたトレーナーさんとは、その点でも違いますね。得意な運動を伸ばすトレーナーさんに対して、私は苦手な運動や食事コントロールに、いかに折り合いをつけて進めるか、一緒に考えていくトレーナーです。

 ートレーニングセッション中に意識していることは?ー

あまりつらく、つまんないセッションにしないようにってことですね。いや、筋トレって、要はターゲットの筋肉を伸ばして縮める、そこに適度に負荷を乗っけて、筋肉に刺激を与えて成長させるってだけなんで、そんなに変化をつけられないんですよ。もちろん、多少のバリエーションはしますが、基本的に王道で効率よくってなると、どうしても単調になります。だから、重いウェイトかけてフォーム気をつけて必死になると、他のことは考えてられないから、そういう意味ではリフレッシュにはなるんですが、そうは言っても、自分の体重くらいの重さがずっしりとかかってくるのは、やっぱり気分のいいものじゃないですよね。そうすると、私はこれくらいいける!と思って負荷をつけるんですけど、お客様が「重い~っ!」って弱音というか悲鳴というか、そういう声を上げる。そのときに、「重すぎるって何? 『愛』って重いものでしょう。これが私からの『愛』…。」とか、ちょっと一人ショートコントっぽい台詞を言って、気を紛らわせてみたり、とか。これは、元ネタは、戸田恵子さんのアルバム収録曲の『ささやかなジュゲーム』なんですが、そのときの重さの強弱によって、「このくらいだと、『銀行のキャッシュカードの暗証番号、あなたの誕生日にしちゃいけないの?』くらいだから、そんなには重くないはず。」とか、「ちょっと、重いかも? 『朝、あなたのマンションのドアノブに、手作り弁当をぶら下げちゃいけないの?』くらいかなぁ…。」とか。ああちょっと無理な重さだったかな、とか思うときは「『驚かそうと思って、東京から出張先の札幌まで、跡をつけちゃいけないの?』くらいだから、ちょっとだけ厳しいかな?」とか、そんな言葉をかけてみたり…。「それは、無理だぁ!」と笑いながら答えるお客様に、「笑う余裕があるなら、大丈夫。ってことで、重い『愛』、頑張って!」とか。他にも、もうホント、コントですよね。「死んじゃう~っ!」って言葉に「あなたが死んだら、私は生きていけない…。(泣き真似)」で応戦とかね。「いや、生きていけなくはないでしょう?」と、そこでお客様からのお決まりの返しがあれば、「うん。『殺す気はなかったんです』って言えば、業務上過失致死で済みそうだから、死刑はないだろうなぁ。」とか。もう、何やってるんだろう?ですよね、トレーニングセッションなのに。でも、そんなちょっと笑える空気感を大事にしています。

ー何だか、楽しそうですね。ー

うん。私がつまんないと思ってたら、お客様はもっとつまんないって思うから。だから、セッションは楽しい気持ちでやろうと。いや、セッションは、ホント、大好きで楽しいです。

ーお客様との距離感が近いですよね?ー

私もお客様になるはずの人間だったから。元々は、運動嫌いの食べるの大好きの駄デブですからね。だから、自分が、「こういうトレーナーさんだったら、何とか続けられる」って思えるような、そんな雰囲気を出せたらって思ってます。

ー距離感が近いということは、お客様からいろいろな話を受けることも多いと思うのですが?ー

そうですね。お客様は管理職とか、会社社長とか役員とか、そういう方が多いので、ビジネスや仕事場のお話をなさることもあります。まあ、私も、普通にお勤めもしていたし、一応、管理職経験もありますから、できるだけ、ただ聴いているだけとか、「分かりません」とか、ないようにはしています。結構、幅広い仕事経験がありますし、その点は、普通に会社勤めの社会人経験があるトレーナーということで、お客様との会話もしやすいですね。

ー接客業みたいですね。ー

私も、半分、接客業だと思っています。半分接客業だからこその楽しみもありますし、そういうことができるトレーナーって、そんなに多くはないでしょう? もちろん、「今日のトレーニングも楽しみです! よろしくお願いします!」ってお客様は、やりがいあってとても嬉しいです。でも、「今日、調子悪いんだよぉ」「やる気ないんだよぉ」「疲れてんだよぉ」と言いながら、それでも来てくださるお客様もやっぱり嬉しい。どちらにしろ、お帰りになるときに満足感のある顔をなさってくだされば、それが私の満足感になります。

 

 

ー大変と思うことは?ー

水商売と違って、お色気営業ができないこと? いや、嘘々。お客様に納得していただける成果を出さなければならないってことですかね。例えば、飲み過ぎた、食い過ぎた、で、数値が悪化していても、お客様が納得してくださっていればいいんです。すごい頑張ってるのに、なかなかいい数字が出ないとき、何かいい方法はないか、いいアドバイスはできないか、そこを考えるのが大変です。ちょっと話が逸れるかもしれないんですけど、ボディデザインって、24時間テレビのマラソンみたいなものだと思うんです。とりあえず、時間制限があって、ゴールの日本武道館を目指すっていう。私の役目って、あの伴走のトレーナーさんみたいなものだって思うんですよ。全体のペース配分を考えながら、調子がいいからと頑張らせすぎて、途中で疲れて動けなくなってもいけないし、もちろん、故障させてもいけない。けれど、もう少し頑張れるのに遅くなっているのは、頑張らせないといけない。でも、一番いけないのはリタイアさせること。リタイアしたら、おしまいです。私が代わりに走るって訳にはいきませんから。だから、時間に間に合わなくても、ちゃんと目的地にたどり着いてもらうことが一番大切なんです。いや、ちょっと遅れてくれた方が、その後の番組に感動シーンを引っ張れるから、有難いのかも? まあ、伴走するためには、私もそれなりにトレーニングしないといけないんですけどね。私も頑張ってるってことで、それで、モチベーションを持ち続けてもらうっていうのが、もしかしたら、一番大変なのかもしれないですね。

 

ーこれを見ている、これからボディデザインをしてみたいと思っている方に、一言お願いします。ー

 

 

ブログを見ていただけると分かると思うんですが、私も結構、やらかします。食べるの、ホント、大好きなんで、やっぱり食べたいんですね。それに、トレーナーなのに、今でも筋トレ好きじゃないし、まあ、その分いろんなことを楽しむようにはしてるんですけど、それでも、折り合いをつけながら、この年齢で、あ、HPでは年齢非公表なんですが、一応、バカボンのパパの41歳の春は、とっくに過ぎてしまっていますけど、健康的に、で、ある程度食べる楽しみもあって、このくらいのボディを作れているということで、多くの方の励みになれたら幸せです。それで、もし、私とボディデザインをやってみたいという方は、ちゃんとカウンセリングして、トレーニングも体験していただいて、お互いに納得した上で一緒に頑張れたら、とても嬉しいです。もし、伝わらなければ、苦情のメールをください。たくさんの方と出会えることを楽しみにしております。