· 

洗濯洗剤


お客様のウェアをお預りして、トレーニング後に洗濯して、次回トレーニングに準備しています。

お預かりしていますから、生地の傷みにくいドラム式洗濯機を使っています。そして、生地を傷めないのも大事ですが、汚れをしっかりと洗浄することも大事。そうすると、洗浄力の高い洗剤を選ぶことになります。タオルの洗濯もあるので、柔軟剤も必要。もちろん、頻繁に洗濯するので、コストも考慮しなければなりません。

 

実は、前の仕事場では、店舗によって洗剤と柔軟剤、漂白剤の組み合わせが違いました。私が研修していた店舗では、柔軟剤入りの液体ボールドに除菌漂白剤の液体ワイドハイターの組み合わせでしたが、私が責任者の店舗は、除菌漂白成分の入った粉末アリエールにさらに消臭柔軟剤のレノアの組み合わせです。この組み合わせを、今のarcでも使っています。

液体洗剤と粉末洗剤の大きな違いは、洗濯液の液性です。液体洗剤は中性、粉末洗剤はアルカリ性です。人の肌は弱酸性なので、汗や皮脂の汚れが気になるウェアにはアルカリ性の方が洗浄力が高いことになります。粉末だと溶け残りが心配ですが、そこはドラム式洗濯機の強みで、少ない水で叩きつけるように回転させるので、溶け残る心配が少ないのです。もう1つ、柔軟剤は先に入れるものではなく仕上げに入れるものなので、本来は洗剤と一緒に入れるものではないのです。全自動式洗濯機だと、洗剤と漂白剤は同時投入ですが、柔軟剤は投入口が別になっていて、洗濯が終わってすすぎの段階に入ってから投入されます。なので、柔軟剤は別の方が効果的、合理的なのです。

液体洗剤は、当然水に溶けていますから、重くなります。よって、輸送コストがかかりますから、それが転嫁される販売価格も高くなります。なのですが、…最近、どのメーカーも、他社製品との差別化しやすくて、利益が出やすい液体洗剤やジェルボールに力を入れていて、粉末アリエールは、特売どころか、置いてあるお店も少なくなっているのが悩みです。

 

液体洗剤が中性なのにそれなりの洗浄力を持っているのは、界面活性剤を多く使っているからです。界面活性剤は、本来混ざらない水と油を結びつける役割です。結びつけるということは、逆に言えば残りやすいということ。大量の使用は、排水から流れていきますから、環境にも優しくないかもしれないと思います。この問題は、石鹸と弱酸性の洗顔料との関係にも言えますね。石鹸の成分自体が天然の界面活性剤なのですが、これは水で簡単に洗い流せるので、アルカリ性の性質で肌の汚れを落としても、肌に浸透せずに残りにくい成分です。一方、弱酸性の合成界面活性剤は液性が肌と同じですから、肌に馴染んで浸透しやすいとも言えます。なので、相当丁寧なゆすぎをしないと成分が肌に残って、肌荒れの遠因になるかもしれません。

 

ということで、どっかで粉末アリエールの特売、ないかなぁ…。