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調味料の話1~酢


余程忙しかったり、疲れていたりするとき以外は、できるだけ、自分で調理することを心がけているのですが、私が使う調味料は、スーパーの特売の頻度と比較すると、たぶん偏っています。

 

頻繁に使う(特売を探してまとめ買いする)もの  醤油 みりん 酢

それなりに使う(特売に気がついたら買う)もの  マヨネーズ フレンチドレッシング 七味唐辛子 マジックソルト

たまに使う(ストックがなくなったら、特売で買う)もの  味噌 油 ケチャップ 砂糖 塩 ポン酢 わさび ラー油 ほんだし コンソメ

ほとんど買わないもの  ソース からし

 

昔、トンカツを自分で揚げて食べていた頃は、とんかつソースとからしは頻繁に買っていましたが、今は揚げ物は外食にしている(自分で作ると、大量に作って、何回も食べることになる)ので、ソースはほとんど使わないし、惣菜でも添付されている小さいパックで十分。からしも同じです。

塩も大量に使うものではないので、あまり買わないですね。たまにパスタを茹でるときにそれなりに使いますが、パスタも月に1回くらいしか作らないので。ケチャップも同じです。

炒め物は、T-falのフライパンを使います。脂の多い食材なら油を使わないし、卵を焼くときに薄くグレープシードオイルを使うくらいで、油もあまり使わないです。

という訳で、調味料は使うものと使わないものの差が大きいです。

 

今回は、私がよく使う調味料の「酢」をピックアップ。実は、酢は、最近までは、それほど使っていなかったのです。ですが、酢の優れた性質に、積極的に摂ることを意識し始めて、使用量が増えました。酢は種類が多いのですが、一般的な穀物酢は大さじ1杯15mlで、

 

エネルギー 3.8kcal

タンパク質0.05g

脂質0g

炭水化物1.1g

 

です。この炭水化物は食物繊維が0なので糖質です。参考までに同じ大さじ1杯の醤油だと

 

エネルギー15kcal

タンパク質1.5g

脂質0g

炭水化物2.0g

 

です。醤油も食物繊維は0なので、炭水化物は糖質です。醤油の方が、タンパク質が多いとはいえ、糖質も多くカロリーが高いのですね。それだけ、酢は低カロリー調味料ということです。

 

酢の優れている点は、大きく2つ。

まず1つは、消化酵素の働きを抑えて消化の速度を落とし、血糖値の急激な上昇を抑制する働きです。つまり、インスリンの大量分泌を抑えて糖質が体脂肪になるのを抑制するので、太りにくくなります。

もう1つは、体内に入ると分解されてアルカリ性になること。実は、筋肉合成には酸性の状態がマイナスになることが分かっています。ところが、筋肉の材料になる肉、魚、卵、乳製品、さらにそれ以外でも穀類や砂糖などは体内で酸性になる食べ物なのです。(ちなみに、体内でアルカリ性になる食品は、野菜(緑黄色、淡色)、海藻、きのこ類、大豆など。)筋肉を効率よく増やすためには、酸性にならないようにすることが大切なので、材料となる食物で酸性が増えるものは、アルカリ性食品で中和することが必要になります。また、筋肉の合成だけではなく、健康から考えても体内の酸性度が高いのは悪影響があります。体内の酸性度を上げないために働くのが腎臓ですが、酸性食品が多いと腎臓の負担が大きくなります。また、加齢により腎臓の働きが衰えて、体内が酸性に傾くと、ガンになりやすくなるらしいということも分かってきました。ガン細胞はアルカリ性を嫌い、酸性だと活性化するので、加齢により腎機能が衰えるとガン細胞が増えやすくなるという訳です。

 

さて、どうやって酢を使うかというと、まずは、酢の物。酢の物だと砂糖も使いますが、酢によって消化を遅らせるので、太りにくく、また食後の腹持ちがよくなります。酢の物に、キュウリ、ワカメを使えば、アルカリ性食品をしっかりと摂れます。そして、大好きなマヨネーズなのですが、マヨネーズ和えでは脂質が多くなりすぎてカロリーが高くなりますから、マヨネーズを減らして、その代わりに酢と塩を加えます。ツナとキュウリのマヨネーズ和えなどやサラダに応用。圧力鍋で煮魚をするときにも酢を加えます。酸味自体は加熱でほとんど飛んでしまいますが、イワシやサンマなどの骨を柔らかくする効果がありますから、骨まで食べられてカルシウムを摂るのにも役に立ちます。

 

どこのスーパーでもあるのが、ミツカンの穀物酢ですが、特売で500mlで100円を切るくらい。タマノイ酢(粉末酢の開発で有名らしい)の田崎真也氏監修の穀物酢やヘルシー穀物酢は、特売でなくてもお値段が安いので、見かけたら買って損はないです。

 

このシリーズ、次回は「みりん」についてです。