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「生きる」ということ~迷ったら読む本


さくらももこ氏が亡くなって、追悼コメントを出していた吉本ばなな氏ですが、吉本氏の著作の中で、私にとってかけがえのない一冊が『キッチン』。福武書店版は、誰かに貸したまま行方不明なってしまったので、これは2冊目か3冊目だと思います。(その後は、この本を薦めたい相手には買ってプレゼントしているので。)

 

ストーリーとしては、ちょっと都合よすぎって感もあるのですが、この本の中のフレーズがすごい。なので、特にいいフレーズがあるページには付箋をつけて、そこだけでも読み返します。

 

この登場人物の「えり子」さんの言葉にある「世界は別に私のためにあるわけじゃない。だから、いやなことがめぐってくる率は決して、変わんない。自分では、決められない。」というのに、少しだけホッとしたり、主人公の「もっともっと大きくなり、いろんあことがあって、何度も底まで沈み込む。何度も苦しみ何度でもカムバックする。負けはしない。力は抜かない。」に自分を戒めたり…。

 

あなたにとっての、そんな一冊は何ですか?