弊社筆頭取締役・杉田に付き合って俳句イベント。
リザーブをズラしてくださったお客様、申し訳ございません。
まあ、チケット代(3,000円)もワンドリンク制のドリンク代(ペットボトルのお茶で600円)も出してもらうから、交通費は自腹ってことで会場の渋谷まで来たのだが…。狭い会場にパイプ椅子を詰め込んで270席満席である。新型コロナウィルスをばらまいたら、間違いなく大半が感染するであろう。なので、会場に着くなり、万一新型肺炎になって休業を余儀なくされた場合、休業補償についても杉田に言質を取っておく。去年の夏井いつき先生の句会ライブのチケットは2,500円だったから、夏井先生がいかに良心的か(まあ、夏井先生クラスはともかく、NHK俳句のレギュラーがある2人がいても、そもそも俳句は儲からないものではあるが)。
17時開場18時開演、一応開場時には整理番号順の入場なのだが、全席自由ということで、一部来場者は開演時間になって来場して空いている席を探しまくるという状態、当然、予定時刻より送れて開演。
始まってまず、お詫び。これ程詰め込むことになっているとは知らなかったので、普段はテーブルでフードサービスありの会場なのだが、本日はフードのサービスはないということで。
このイベントはレギュラー4人とゲスト1人があらかじめ6句ずつ作り(うち、1お題について1句ずつは作る。今回のお題は「脱」と「ディストピア」。なので計30句)、それを名前を出さずに並べて、会場投票(入場者それぞれが、特選1句、並選6句、逆選1句を)し、集計が出るまでの前半は出演者の相互投票を元に、後半は会場投票の結果に基づいて進行するので、作句はなし。基本は壇上のメンバーの会話で進行していくのでそれを聞いているだけなので気楽ではあるのだが。しかし、今回も私、また発言することに…。
私は特選として『ステイサムがばりと脱いで龍天に』を選んだ。ステイサムをご存知ない方に説明すると、イギリスの俳優ジェイソン・ステイサムのことで、彼は元水泳飛込のイギリス代表選手で、その後モデルを経て俳優に。肉体派アクション俳優として、スタローンやシュワルツェネッガーと共演している「ガタイ」系俳優である。
仕事柄、「脱ぐ」から、やはりいい身体がすぐ浮かぶこの句を選んだのだが、壇上、会場含めてこの句を特選にしたのは私だけで、コメントを求められることに。
ちなみに、俳句という趣味はお金はかからないというが、そうは言っても俳句を作る余裕のある方々は富裕層が多いので、例えば『朧夜や脱衣に載せる腕時計』について、私がすぐに浮かんだのは客室に専用の露天風呂がある、かなり値段の高い部屋。腕時計を見えるように置くということは、盗難の恐れがない。だが、壇上のコメントはそこには触れず、「銭湯で」とか「旅館の大浴場の脱衣かご」とか、実に優雅であった。なお、作者に寄れば、これは「整体に行って施術の前に上半身脱いだとき」のことだそうである。
『建国の日や廻りつつ乾く寿司』の句を見て、嘉門タツオの『私はバッテラ』(ご存じない方は検索して詞を確認してくださると分かるかと)を思い浮かべ、恋人欲しいのに選んでもらないという悲哀を連想する程度には、読み込んで投票していることをご理解いただきたい。
ついでに『独活のぬたは脱出までに食べきれ』に在りし日の野際陽子を連想した私のセンスが理解できる方、是非、お友達に。
さて、終了後、ごった返す物販コーナーには立ち寄らずに渋谷駅に向かった私は、会場でフードがなく、とんでもなく空腹で機嫌が悪く、せっかくだから好物のトンカツをご馳走してもらう。「和幸」という杉田を「和幸なら新宿にもある! やっぱ、渋谷ヒカリエじゃないと!」と押し切り、まい泉でご馳走させた。
「うんまい…。(涙)」
普段、せいぜい松のやで厚切りロースカツにササミカツを盛り合わせるくらいで十分に幸せにひたれる私にとって、もはや別次元の幸福感さえ感じられる。とはいえ、さすがまい泉、肉の柔らかさと味で勝負できるだけあって、大衆店には当たり前に置いてある練り辛子はなかった。
21時過ぎにとんかつ御膳をいただくというのは、当然、体脂肪増のリスクが高い。
ということで、まずは2盛り半の大量の千切りキャベツを食べ(トンカツに手をつける前にキャベツのおかわり2回)、味噌汁を飲み、そこから、まずトンカツ2切れを塩でいただき、その後に味噌汁のおかわりをしながら、ソーセージどぼどぼのトンカツに「幸せ」を感じながら、ご飯を食べる。最後、残ったご飯はお新香とともに。
「あぁ、生きてて良かった…」
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